このページの2003年10月〜12月にかけて、「アンケートから何を読むか」と題して前編・中編・後編を配信いたしました。かなり真面目に私の思いを書かせていただいたつもりです。ただ、その思いがどの程度伝わったかは、少々疑問も残ります。アンケートを読む目を養うこと、それをどう活用するかなど、まだまだ研修担当者の皆さんには課題が多いようです。
そもそもアンケートが一方的なのに腑に落ちない思いがありました。(誤解のないようにお読みください。研修レポートやヒアリングでの感想を求められることも多々あります。これは貴重なことだと思います。)99%の参加者が良としているのに、まったく拒否反応に満ちたアンケートを目にすることがあります。年間にお会いする1万人ほどの皆さんのうち、3〜5人程度ですから相手にする価値もないのですが腹が立ちます。私が経営者だったら即刻首にします。研修だってフェアプレーが大切なのです。昨年、月刊誌の記事にも書きましたが、“研修とは何かをまったく分かっていない”担当者の仕事は受けないようにしました。(生意気かもしれませんが・・・)ですから私は、可能な限りお礼を兼ねて担当講師としての感想をお届けしています。
最近、とても感心した自治体があります。腑に落ちない思いが完全に払拭されました。素晴らしい逆アンケートに出会ったのです。U市研修担当者の賢明さに胸がスッとしました。講師から見た研修参加者に対するアンケートが実にきめ細やかなのです。それは、A4,2枚に及びます。1枚目は、すべての質問に4段階や3段階で評価しコメントを付記するものです。良かったが4、概ね良かった3、やや悪かった2、悪かった1 のようになります。設問によってこの文言が若干変わります。「普通」がないのが気に入りました。設問は、【研修生の態度】【演習や討議時の様子】【講義時間】【研修生の人数】【研修内容の理解度】【講師の満足度】などが続きます。2枚目は、記述式で問うものです。【今回の研修の改善点など、研修担当へのご要望がありましたらご記入ください】【本市職員と、他の自治体や民間企業の研修生を比較した印象をお聞かせください。(特に劣っていると思われる能力や態度)】【その他今回の研修全体について、ご意見等をご自由にご記入ください】などの設問です。
“研修は三位一体”が私の持論です。「主催事務局」「研修参加者」「担当講師」の思いが一緒にならなければ良い研修は実現しないと思います。研修ご担当の皆さんの偉さを逆アンケートに垣間見ました。
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