2008年分

自分に厳しくなろう! 2008年12月

 20年、最後の配信となりました。今年も多くの皆様からたくさんのご支援と頑張るエネルギーをいただき心からお礼を申し上げます。

 人材育成を担う人にとって大切なことは、当たり前のことを、当たり前に、誰よりも率先して行えることだと私は思います。簡単なようでとても難しいことです。研修を担う人は、常に見られていることを意識しなければなりません。わずか5分のオリエンテーションに、『あなたの生きざま』が垣間見えることを忘れないでください。『教育は共育なり』、その言葉の重みを噛みしめ、まずは自分に厳しくなることです。言えるだけのことはやれる(できる)、それなくして研修担当にはなれません。誰よりも気くばりができる、誰よりもマナーを知っている(常識の知らない研修担当者はその役目を返上すべきでしょう)、
誰よりも人の痛みが分かるなど、クリアしなければならない壁がたくさんあるのです。そのためには、厳しい環境に身を置いて鍛錬しなければなりません。私自身への戒めを込めて、かくありたいと念じております。

 どうぞ、よいお年をお迎えください。来年もよろしくお願いいたします。

【追伸】
 仮予約をいただき、21年度の予定がかなり埋まってきました。ご用命の際は、勝手ながら早めにお知らせください。よろしくお願いいたします。



渇、その2 2008年12月

 今日のテーマは『渇、その2』。またまた、少々、耳に痛い話です。

 研修に手ぶらでくる職員がいます。システム手帳とはいいませんから、せめて普通の手帳やノートくらいは持ってきて欲しいと思います。管理職でしたら、自分の役所の財政状況のコピー程度はその手帳やノートに貼っておいて欲しいと思うのです。

 私は研修の中で、特に管理職に対しては多くの質問をします。期待した答が得られなかった場合は、本人に恥をかかせないように配慮してサラッと流します。しかし、翌日は違います。同じ質問をしつこく繰り返します。そして、そのときに答えられなかった場合はかなり厭味を言います。その理由は書くまでもないと思います。研修は学ぶことの姿勢も学ばなければならないのです。研修担当の皆さんも、そのような視点で参加者と向き合ってみてください。年内最後の配信は25日の予定です。

【追伸】
 仮予約をいただき、21年度の予定がかなり埋まってきました。ご用命の際は、勝手ながら早めにお知らせください。よろしくお願いいたします。



渇、その1 2008年12月

 師走を迎えました。今月はあと2回特別配信を予定いたします。従いまして今日のテーマは『渇、その1』。少々、耳に痛い話です。

弊社では研修の実施前に、どのお客様へも『研修時のお願い』と称した書類をお送りしています。その中に、参加姿勢のお願い事項をいくつか記しています。特に喉が痛いなど、特別の事情を除き“ガムを噛む、飴をなめる”などをかたく禁じています。そんなことは当然のことですが、その当然が分からない非常識な人が多いので、仕方なくお願いしているのです。馬鹿馬鹿しいお願いです。研修担当の方だってオリエンテーション時にそんなお願いをするのは嫌なことと思います。でも、ありがたいことにその事をきちんと伝えてくださいます。それでも“ガムを噛む、飴をなめる”人がいるのです。係長や管理職にもいますから言語道断です。さらに、管理職級の講演会などでは、最初から睡眠を取るつもりで来る人がいます。「うちの自治体に限って・・・」などと言わないで現実をよく見てください。研修担当の皆さん、『常識講座』を開催する必要性はありませんか!!

変更後の検証 2008年11月

 先月から『21年度予算用見積り』の依頼が増えてきました。「もうそんな時期か」、と時の流れの早さに驚きます。既に、あるお客さまからは、22年の5月まで仮予約をいただきました。私もまだまだ現場で頑張らなければなりません。

 研修を担当する皆さんは、これから企画の立案、講師の選定などの作業が続くことでしょう。2年目を迎えた頃から、担当者の皆さんに変化が起きてきます。「そろそろ私の主導で企画を立てよう」「もうあの研修は中止して別の研修にしよう」「講師も入れ替えよう」等など、思いは膨らみます。新しいことへの挑戦も大切です。ただ、忘れてはいけないことがあります。それは変更した後の検証です。時々、研修メニューを日替わりランチのようにコロコロ換える人がいます。それに併せて講師も替えているのでしょう。講師も講師で長年担当することが精神的に疲れますから、2年程度担当すると渡り鳥のように客先をコロコロと替える人がいます。私にはあまり感心できません。変更はやぶさかではありませんが、変更したことの功罪をしっかりと検証しているか否かが問題なのです。“研修は定着させることとマンネリ化を防ぐこと”、そのバランスが大切なのです。この考えは相反することを行うわけですから大変です。同じ研修を改善修正しながら軌道にのせ、かつ、あきられないように工夫しなければならないのです。そのためには、担当者と講師はパートナーでなければならないのです。どちらが優位になってもいけません。難しいことです・・・・。


専門力って何? 2008年10月

 自治体には、一般行政職や専門職などの呼称があります。研修担当の皆さんはどちらの分野に入るのでしょうか?高橋の素朴な問いかけです。

 区分としては一般行政職に間違いないでしょうね。ですから、専門職と呼ぶことは、はなはだ飛躍し過ぎとお叱りを受けるかもしれません。そこで視点を変えてみました。『研修担当の皆さんの専門力とは何ですか?』と。企画力でしょうか。それとも講師との人脈力でしょうか。あるいは集客力でしょうか。

 具体的に、可能な限り細分化して、考えられるだけの専門力を箇条書きにしてみてください。そして、各々の専門力のレベルを自己採点してみてください。その点数が、今日より明日、明日より未来へと、どこまで伸びるかを定期的に推し量ってみてください。一見、単純なようですが、何か真実が見えてくるような気がします。ひょっとしたら、私たち研修に携わる者は、『専門力』という有資格を取得しなければ、その仕事に従事してはいけない、というくらいの気概を持たなければならないのかもしれません。
 

教育ニーズ 2008年9月

 研修の担う役割は、人材育成であることは言うまでもありません。「業務遂行能力」「情報化対応能力」「政策形成能力」「対人能力」「法務能力」「行政経営能力」など、それらの能力を開発するための目的は多岐に及びます。職員に求められる能力は担当業務や職位によって異なるものですが、全ての職員が身に付けるべき基本能力と、新しい時代に向けてさらに高めていくことが求められる能力とがあります。いくつかの視点から、職員が備えるべき能力を整理すると上記のような能力の習得が挙げられるのです。

 教育ニーズとは、【期待される成果を達成しようとするために必要な能力】から【実際に担当者の持っている能力】を差し引いたギャップを指します。当たり前のことですが、研修担当の皆さんが本気でそのことを理解しているかが大切なのです。この言葉の奥には『期待』や『現状のレベル把握』に鋭い観察眼と見識があるか否かが秘められているのです。

 ある自治体に研修で伺ったときに、別の教室で管理職を対象にした『経営塾』という講座を開催していました。私はこれまでもしつこいほど申し上げてきましたが、管理職に欠かせない研修だと思っております。(見識ある研修スタッフの皆さんへ、心の中でエールをおくりました)目をカッと開いて、自分の組織の教育ニーズを探りましょう。
 

研修出席率 2008年8月

 弊社の担当する研修は、大勢参加の講演を除き全て班を編成します。テーブル3本をコの字型に並べ1班を6名基準で編成します。端数が出た場合は、5名の班にします。ところが、当日になって欠席者が出る場合が多々あります。1班4名では研修になりませんから一つの班を解体せざるを得ない時もあります。困ったものです。「仕事の事情で・・・」が理由の大半です。本当に忙しくて大変なんだろうなぁ、とお気の毒に思います。でも不思議なことに当日欠席や前日欠席が出ない自治体は、いつ伺っても欠席者がいません。

 以前、研修担当にお願いして追跡調査をしていただいたことがあります。課単位で3年間〜5年間の出席率を調べました。その結果、課の傾向が顕著に現れました。さらに、そのときの課長は誰だったかも調べました。“課長が代わると出席率も変わる”。おもしろい現象です。調査結果を分析してトップに報告をしました。改善の指令がでたのは言うまでもありません。以来、出席率は100%です。
 ある自治体では欠席する場合、欠席届けに認印をもらうために、本人に課長→部長→助役→市長と廻らせるそうです。(助役、市長は当然代行でしょうが・・・)この方法も効果覿面、欠席者はほとんど出ないとのことです。あなたも試してみてはいかがですか!
 

研修案内書(実施要領) 2008年7月

 汗ばむような日が続いたと思ったら急に暖房が欲しくなる、そんな寒暖の激しさに悩まされている間に暦は7月になりました。「毎日よく働くなぁ!」ため息交じりでの自画自賛です。毎週のように飛行機に乗り、新幹線に乗り、全国を転々としています。

 過日、研修担当のKさんから「写真をいただけませんか」という依頼がありました。理由を訊ねると「研修案内書に載せたいので・・・」ということでした。何だか気恥ずかしい思いがしましたが、写真をお送りしました。しばらくすると、出来上がった研修案内書が私の元へ届きました。レイアウトはもちろん、研修のねらいの明確化・前回の受講者の感想などをほどよく盛り込んで素敵に仕上がっています。ちょっとした工夫でずいぶんと印象が違うことに驚きました。講師紹介欄には、『自治体における豊富な講義実績とニーズに合わせた周到な準備に裏づけされた講義は折り紙つきです』『温厚な人柄と柔和な語り口からは想像できない辛らつなコメントもあり、本市研修講師の中では、受講職員に最も厳しい姿勢を問う先生の一人です』と書いてありました。照れくさいけどいい気分になりました。それにしましても、初めてのお取引先からは、“高橋はとても恐い講師”との印象を持たれているようです。

 研修案内書の見やすさだけでなく、内容がしっかりしていると、効果的なオリエンテーションが可能になります。オリエンテーションは研修を航海に例えると、羅針盤の役割を果たす重要な仕事(セレモニー)です。
 

フォローアップ研修 2008年6月

 『フォローアップ研修』。この言葉から何をイメージしますか?新規採用職員の半年後、あるいは1年後の研修、と思われる皆さんが大半ではないでしょうか。私も担当させていただく研修がほとんどそうですから思いは一緒です。

 先日、管理職の皆さんのフォローアップ研修を担当しました。手ごたえを感じました。研修担当の方と私の思いが一致して実現した研修でした。フォローアップ研修が必要なのは新規採用職員に限らないことを痛感しました。

 今年、これまで2日間で実施していた研修を一日にして、もう一日を数ヵ月後のフォローアップ研修として実施してくださる自治体があります。接遇指導者の研修です。往復の旅費と宿泊代が嵩みますが、承知で任せていただけることに頭がさがります。研修にもスクラップ&ビルド、が必要な気がしてなりません。
 

自分で自分の首を絞める 2008年5月

 新人研修の疲れがどっとでている頃でしょうか。でも、明後日から4連休、心と体を癒してください。

 研修というのは不思議なものです。手間をかけようとすると際限がありません。26日から早めの連休に入りました。余裕があるようで余裕がないまま時が流れていきます。もっぱらテキストの作成に追われる毎日なのです。昨年と同じ研修でも、昨年のことを思い出しながら、修正を加えるべきか否かなどを思案してしまうのです。これまで、既成のテキストは一切使用しないことを主義として貫いてきました。2時間の講演でもレジュメ1枚などということはありません。きちんとテキストを作成します。当然、テキスト代はいただきません。(ですから、アンケートにテキストの良し悪しを評価させる項目を見ると気分が穏やかではありません)

 作業はかなりの労力を要します。気になる箇所が2、3行でもあれば原紙を修正します。研修の名称が変わったら、可能な限り文章の文言も見直しをかけなければなりません。こんなことを続けていると、そのうち頭が混乱してどこにどの原稿がファイルされているかも分からなくなってきます。無駄なことをやっているのかな?とそのうち自信がなくなってきます。私の知る限りでは、多くの研修会社のテキストは既成、あるいはオリジナルでもせいぜい20ページ程度のボリュームです。実にあっさりしていて簡単なのです。失礼ですが、このテキストでどんな研修をやるのかなと思う4〜5ページのテキスト(テキストではなく資料)を見たこともあります。それから、弊社の場合、ほとんどの研修に事前課題があるのです。時間の有効活用のために行っているのですが、参加者の皆さんはどんな気持ちで取り組んでいるのかを考え出題に迷うこともあります。事前課題があると、その手配に研修担当の皆さんの負担が多くなることも承知しています。

 研修担当の皆さんも私と同じ迷いに直面することが多いでしょうね。研修って、どうにでもさじ加減できる仕事ですから・・・
 

題名のない研修会 2008年4月

 新年度がスタートしました。今年度もよろしくお願いいたします。3月の臨時配信も『今までのアドバイス』をクリックして併せてご覧ください。

 『題名のない音楽会』という番組が長く続いています。タイトルはそうでも、それなりにきちんとした構成はなされているのでしょう。これにあやかって、一度でいいから『題名のない研修会』というのを担当してみたいと思っています。そのためには、研修担当者と担当講師の信頼関係がとても大切になります。
 ここ数年、研修のビジネス化(研修会社にしてみれば営利事業ですからビジネスであることは当然ですが)が急速に進んだような気がします。研修企画書の提出が求められる機会が多いせいか、“見栄えのいいキャッチコピー”の類が氾濫しているのが気になります。私などもその傾向が多分にあります。さらに、お客さまの要求に応えようとするあまり、無理を承知で内容を盛り込み過ぎてしまいます。それだけに、原点に返って『シンプルな研修』を追及してみたいと思うこの頃です。『内容は高橋さんに全てお任せしますので、管理職研修を二日間お願いします』、そんな仕事をやらせていただけたら最高です。私のことですから、今まで以上に『頑固に真面目に』構想は練り上げるでしょうが、出たとこ勝負の(何が始まるか分からないお芝居のような)研修なら講師冥利に尽きます。

 出たとこ勝負は極論ですが、『研修はシンプルに』をご一緒に考えてみませんか。今年度は念願の管理職級対象の『文章表現・添削能力向上研修』が実現します。皆さんからもいい知恵がございましたらご提案ください。

 異動のご挨拶をいただきありがとうございます。長い間お世話になりました。紙面を借りて厚くお礼を申し上げます。ますますのご活躍を祈念いたします。
 

日誌を書かせる 2008年3月臨時

 まもなく新人研修がスタートします。研修担当者の皆さんにとっては忙しい反面、心が浮き浮きする時期ではないでしょうか。研修計画はもう決まっていることと思いますが、(既に実施している企業・自治体もありますが)毎日、日誌を書かせることをお勧めします。期間は1ヶ月。サイズはA4で書式は本人記述が8割、所属長(係長or課長補佐)のコメント欄を2割程度に、いたってシンプルなものにします。手書きを原則とします。所属長は、コメントの記述だけではなく必ず添削する(誤字・脱字・文章表現そのもの)こと、とします。新人に朝一番に提出させて、終業前に本人に返却します。研修期間中で、配属先がまだ決まっていない場合は、大変でしょうがその役は研修担当者が行います。これを1ヶ月続ければ、新人も上司も文章表現能力が大幅に向上します。私が新人研修を担当している企業では、これを2ヶ月続けています。効果抜群だそうです。

 自治体では異動の内示が始まりました。そのご挨拶をいただく度に淋しくなる月末です。長い間お世話になりました。紙面を借りて厚くお礼を申し上げます。ますますのご活躍を祈念いたします。
 

日日是好日 2008年3月

 「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」という言葉があります。この言葉は毎日が平穏無事にといった意味にもつかわれますが、本来の意味は違うのだそうです。これは禅の教えで、『無事に暮らすだけではなく、「いま、ここでの自分」をみつめ、その一瞬を大切にして、いつも新鮮な気持ちで日々を迎え、自分の生き方に手を抜かないことが「好日」をもたらす』、そのような意味があると聞きました。

 19年度がまもなく終わろうとしています。この一年をその言葉に照らして静かに振り返っています。「生き方(仕事)に手を抜かない」、これは自信を持ってよさそうです。「一瞬を大切に」、そうありたいと努力はしましたが・・・。「いつも新鮮な気持ちで」。長年同じ仕事をしているとマンネリに陥るのが世の常です。「お客さまに飽きられないように」、それは当然ですが「自分自身にも飽きないように」、日々、戦いです。

 『頑固で生意気なところもありますが』、『真面目さを買ってくださるお客さま』。多くの皆様に支えられ、20年度もほぼ完売御礼です。ありがとうございました。恥じない「日日是好日」をめざして、来年度も頑張ります。
 

聴く、書く力を育てる 2008年2月

 先月、K市の接遇(クレーム対応)研修を担当させていただきました。研修と言うよりも、それは短時間ですから講演と言うべきかもしれません。でも、その時間がどんなに短くても、弊社は可能な限り実習を取り入れて運営します。ですから、いつも時間との戦いです。それなのに私には、『研修は哲学だ』、亡き恩師の言葉が耳から離れないのです。ですから、厳しさを承知で、アイスブレィクと称して導入時にクイズ(質問)をしたり、研修の動機づけにも時間をかけます。それがよいときもあれば、逆に裏目になったりすることもあります。その日は、最後に時間が足りなくなり、自己評価は60点程度と満足できるものではありませんでした。

 昨日、その研修受講報告書のコピーが届きました。驚いたことはその報告書のシンプルさです。(最近は報告書作成の負担をかけない配慮からか5段階評価などによる様式が多くなっています)表面の2/3と裏面全部は「研修に参加して学んだこと、感じたこと」表面の1/3が「報告を受けて上司としての所感」この二つの欄のみで全て記述方式になっています。ほぼ全員、裏面までびっしりと学んだことや感想を書いています。そこには時間が足りなくて、私が十分に伝え切れなかったことなどもよく整理されています。Iさんの報告書には、「講師が研修の最初にした質問の意図は、単なる知識の有無を問うただけではなく、職員の危機意識を呼びおこすためにした問いだったのではないかと、私は思料する。」の一文がありました。そのとおりなのです。職員の傾聴力(汲みとり能力)の高さに講師の私が救われた思いでした。さらに、そのIさんの上司の所感もびっしりと書いてあり、欄外に「文章 very good!」と記述してありました。「報告書を書くことの本質が分かっていらっしゃる!」、と私は思いました。
 

研修を取り繕う 2008年1月

 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 私は二度の転職をしました。でも、一度も失業保険をいただいたことがありません。自分で言うのもなんですが、『一途で真面目』だったのだと思います。二度とも退職した翌日に再就職先で働いていました。(いま思えば、失業保険をいただいて3ヶ月程度はのんびりしても良かったのに・・・と思います)根っからの貧乏性なのでしょう。その癖はなかなか直りそうもありません。研修講師となって今年がちょうど20年目。節目の年となります。ですから、ことさら今年も働き続ける予感がします。占いによれば今年までは運気が良いそうです。来年は要注意と云われています。それだけに、「この節目を大切に生きたい」、それが今年の抱負です。

 NHKの『紅白歌合戦』を見ました。最後の1時間程度はともかく、これでもかこれでもかと見せられる過度な演出と場違いな共演(後ろで踊ったり歌ったり芸をしたりなど)に辟易しました。視聴率を稼ぐことが評価の基準になる世界ですから、それは至上命令で致し方のないことなのでしょう。でも、本道とかけ離れていると思うのは私だけでしょうか?研修もこれとよく似ています。評価を得たいがために見た目の演出をしたくなります。それは、傍目には「よくやっている」という心地よさの提供(企画)のみに走ることを意味します。内容がツギハギだらけ、動機付けや哲学はどうでもよくノウハウだけを優先する、教育とは何かが分かっていないなど、例をあげたらキリがありません。研修を取り繕うことだけは慎みたいものです。

 研修担当者の皆さんと講師は、常に同士でありたいと念じ年頭の言葉とします。
 

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